公職選挙法違反の罰則一覧|公民権停止・連座制のリスクと捜査を受けたときの対応
- 公職選挙法違反の罰則は違反の種類ごとに定められ、刑罰に加えて公民権停止や連座制による当選無効がある。
- 選挙犯罪の特徴として強い党派性が認められるとされ、買収等が行われた場合には、立候補者も関与していたのではないかと疑われることが多い。
- 金銭の支払いが絶対的に禁じられている訳ではないものの、その許容範囲については詳細に定められており、正確な理解が求められる。
公職選挙法違反の罰則は、違反の種類ごとに定められており、多くは拘禁刑又は罰金です。さらに、刑罰とは別に、一定期間、選挙権・被選挙権を失う「公民権停止」や、陣営の違反によって当選が無効になる「連座制」があります。
選挙が行われると、しばらく経った後に、不正があったのではないかという報道がなされることがあり、選挙犯罪に注目が集まることがあります。そこで、今回は、公職選挙法違反の罰則を中心に、刑罰の後に続く公民権停止や連座制、捜査を受けたときの対応について解説させていただこうと思います。
目次
1.公職選挙法違反
選挙犯罪と聞いてまず思い浮かべるのは、投票への不正な関与ではないでしょうか。
選挙は、有権者の判断を正しく反映したものにならなければなりませんから、投票の結果を意図的に変更したり、お金を渡すような行為で有権者の判断を歪めるような行為は許されません。
そこで、民主主義の下で適切な選挙を行うことができるように、公職選挙法という法律が定められており、第1条で、「選挙が選挙人の自由に表明せる意思によって公明且つ適正に行われることを確保し、もつて民主政治の健全な発達を期することを目的とする」と定められているのです。
政治家や官僚が関与する犯罪の中には、刑法第25章が定めている各汚職の罪なども存在しますし、政治資金規正法違反の罪についても大きな問題となります。
とはいえ、その全てを解説しようとすると、今回のコラムには収まらなくなってしまいます。そこで、今回は、選挙犯罪の中でも、公職選挙法違反に限って解説をさせていただこうと思います。
公職選挙法の罰則は、法律の第16章(221条以下)にまとめて置かれています。主な違反と法定刑は、次のとおりです。
| 違反の種類 | 条文 | 法定刑 |
|---|---|---|
| 買収・利害誘導 | 221条1項 | 3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金 |
| 候補者・総括主宰者・出納責任者などによる買収 | 221条3項 | 4年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金 |
| 多数人買収・多数人利害誘導 | 222条1項 | 5年以下の拘禁刑 |
| 選挙の自由妨害 | 225条 | 4年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金 |
| 虚偽事項の公表(当選を得させる目的) | 235条1項 | 2年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金 |
| 虚偽事項の公表(当選を得させない目的) | 235条2項 | 4年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金 |
| 文書図画の制限違反、飲食物の提供など | 243条1項 | 2年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金 |
| 事前運動・戸別訪問など | 239条1項 | 1年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金 |
| 候補者等の寄附の禁止違反 | 249条の2 | 1年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金 |
買収罪は誰にでも成立する罪ですが、候補者本人や、選挙運動を取り仕切る総括主宰者、出納責任者などが行った場合には、刑が重くなります(221条3項)。また、多数の有権者に対して組織的に買収を行った場合なども、より重く処罰されます(222条)。
2.買収及び利害誘導罪と選挙の自由妨害罪
(1)法律の定め
このように、公職選挙法には数多くの罰則規定が定められています。
少し古いデータになりますが、平成29年版犯罪白書を見てみると、平成28年に発生した選挙関係犯罪の中で、最も送致された人員が多いのは、「買収、利害誘導」の罪と「選挙の自由妨害」の罪で、2つの罪を合わせると65%程度の割合を占めているようです。まずはこの2つの罪について内容を確認してみましょう。
公職選挙法
(買収及び利害誘導罪)
第221条1項
次の各号に掲げる行為をした者は、3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処する。
1号 当選を得若しくは得しめ又は得しめない目的をもって選挙人又は選挙運動者に対し金銭、物品その他の財産上の利益若しくは公私の職務の供与、その供与の申込み若しくは約束をし又は供応接待、その申込み若しくは約束をしたとき。
2号 当選を得若しくは得しめ又は得しめない目的をもって選挙人又は選挙運動者に対しその者又はその者と関係のある社寺、学校、会社、組合、市町村等に対する用水、小作、債権、寄附その他特殊の直接利害関係を利用して誘導をしたとき。
3号 投票をし若しくはしないこと、選挙運動をし若しくはやめたこと又はその周旋勧誘をしたことの報酬とする目的をもって選挙人又は選挙運動者に対し第1号に掲げる行為をしたとき。
5号 第1号から第3号までに掲げる行為をさせる目的をもって選挙運動者に対し金銭若しくは物品の交付、交付の申込み若しくは約束をし又は選挙運動者がその交付を受け、その交付を要求し若しくはその申込みを承諾したとき。
6号 前各号に掲げる行為に関し周旋又は勧誘をしたとき。
(選挙の自由妨害罪)
第225条
選挙に関し、次の各号に掲げる行為をした者は、4年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処する。
1号 選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人に対し暴行若しくは威力を加え又はこれをかどわかしたとき。
2号 交通若しくは集会の便を妨げ、演説を妨害し、又は文書図画を毀棄し、その他偽計詐術等不正の方法をもって選挙の自由を妨害したとき。
3号 選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者若しくは当選人又はその関係のある社寺、学校、会社、組合、市町村等に対する用水、小作、債権、寄附その他特殊の利害関係を利用して選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人を威迫したとき。
選挙の自由妨害罪は、暴行や威迫などの行為を処罰するものですから、選挙と無関係に同様の行為が行われた場合には、選挙の自由妨害罪は成立しなくても、他の刑法犯が成立しそうな内容となっています。しかし、単なる暴行罪(刑法第208条)は、2年以下の拘禁刑若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料が法定刑として定められていますから、より重い刑罰が科されていることになります。
重い刑罰が科されているのは、単なる暴行罪とは異なり、選挙の公明・適正さを失わしめる行為であることに起因しますが、選挙犯罪の特徴として、選挙運動に関連して行われることから、関係者間において強い党派性が認められる点も挙げられます。
他方で、選挙の自由妨害罪については、組織的な背景が認められない場合においても、個人が単独で行うことも多くあり得る類型です。そのような事案においては、単なる暴行罪や脅迫罪(刑法第222条)に類するものとして評価されることもあるでしょう。
そこで、ここからは、選挙犯罪としての特徴が強く認められる、買収及び利害誘導罪に限って解説をさせていただきます。
(2)買収及び利害誘導の内容
買収及び利害誘導罪についても罪名から何となくどのような犯罪なのか想像することは可能なように思います。
お金や何らかの利益を供与することによって、特定の立候補者に対する投票を打診するような行為に対して、成立する犯罪だと考えられそうです。
具体的に、どのような行為が問題となるのか考えてみると、買収や利害誘導については、大都市において行われる選挙と地方で行われる選挙で、その方法を異にすることが多いようです。
地方における選挙に関しては、公共工事等によって直接地方自治体等と契約関係にある事業者が多く、選挙の帰趨が自身の営む事業の経営に直結する可能性が高いことに加え、有権者の中に、そのような事業者の関係者が多く、血縁関係の結びつきも強いことから、関係者に対して直接買収や利害誘導が行われることが多いようです。
一方で、大都市においては有権者が極めて多いことから、関係者に対して直接買収や利害誘導を行っても、その影響力は地方と比較すると極めて小さいものとなり、当選に必要な得票に結び付けることが非常に困難です。
そこで、大都市においては、文書の配布や戸別訪問等を大々的に行うにあたって、そのような運動を行うための組織に対して買収や利害誘導を行うことが多いようです。
(3)誰にでも成立する犯罪であること
他の特徴として、買収及び利害誘導の罪は、立候補者や選挙責任者である総括主宰者に限られず、誰にでも成立する犯罪として規定されています。
したがって、実際に買収等を行っていた人間が、買収等のために用いる金銭等を処分する権限がなかったとしても、買収及び利害誘導の罪は成立すると考えられているのです(最判昭和23年6月3日 刑集2巻7号629頁)。
党派性の強さを特徴とする犯罪であることを併せて考慮すると、実際に買収及び利害誘導が行われていたことについて、立候補者とは無関係に買収等の行為が行われていたと裁判所に認定させるのは極めて困難であり、立候補者が買収等の行為を十分に認識できていない場合であっても、共犯者として扱われる可能性が十分に認められます。
立候補者としては選挙に当選することを最優先に考える必要がありますし、そのためには自身の政策を広く有権者に訴えかける必要があります。ですから、その他の事務作業等についてサポートのできる人間が必要になる訳ですし、各作業の内容や担当者を詳細に把握することは、選挙の規模が大きければ大きいほど困難になります。
それでも、不正な方法を使ってでも選挙に勝とうとする者のサポートを受けてしまうと、その者が選挙運動における責任者ではなかったとしても、上述したような事態になりかねないのです。
なお、金品を渡した側だけでなく、受け取った側も処罰の対象になります。買収罪の詳しい成立要件や裁判例、弁護活動については、買収・利害誘導罪についてのコラムで解説しています。
3.寄附・飲食物の提供・選挙運動の方法に関する違反
公職選挙法は、買収以外にも、お金の使い方や選挙運動の方法について細かなルールを定めています。うっかり問われやすいものを簡単に確認しておきましょう。
(1)寄附の禁止
候補者や立候補しようとする人は、選挙区内の人に対して寄附をすることが、選挙の時期に限らず、平常時から禁止されています(公職選挙法第199条の2)。もっとも、候補者本人が自ら出席した結婚披露宴での祝儀や、本人が自ら出席した葬式で渡す香典などは、通常の社交の程度を超えない範囲で、罰則の対象から外されています。
(2)飲食物の提供
選挙運動に関して、飲食物を提供することは原則として禁止されています(139条)。湯茶や通常用いられる程度の菓子、選挙運動員に支給する一定数の弁当などは例外とされています。
(3)事前運動・文書図画・戸別訪問
選挙運動は、候補者の届出をした日から投票日の前日までしかできません。それより前に、特定の選挙で特定の候補者への投票を呼びかけることは、事前運動として禁止されています(129条)。他方で、政策を広めたり、党勢を拡大したりする「政治活動」は、選挙期間外でも行うことができます。
また、配ることができるビラやはがきの種類と枚数は法律で細かく制限されており、有権者の家を一軒ずつ訪ねて投票を依頼する戸別訪問も禁止されています。こうした規制については、議員の先生方を対象に解説したページをご覧ください。
(4)SNS・インターネットでの選挙運動
インターネットを使った選挙運動は2013年から解禁されていますが、守るべきルールがあります。
| 行為 | 扱い |
|---|---|
| 選挙期間中に、候補者への投票をSNSやウェブサイトで呼びかける | 誰でも可能 |
| 選挙期間中に、電子メールで投票を呼びかける | 候補者・政党に限られる |
| 選挙運動のための有料のネット広告を出す | 原則として禁止 |
| 他人になりすまして、又は氏名を偽って投稿する | 処罰の対象 |
| 選挙期間の前や投票日当日に、投票を呼びかける投稿をする | 事前運動などとして処罰の対象になり得る |
(5)虚偽事項の公表
当選する目的で、候補者の経歴などについて虚偽の事実を公表すると、2年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金の対象になります(235条1項)。学歴や経歴の詐称がこれに当たります。他方で、他の候補者を当選させない目的で、その候補者について虚偽の事実を公表すると、4年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金と、より重く処罰されます(235条2項)。
(6)18歳未満の者による選挙運動
公職選挙法第137条の2第1項は、「年齢満18年未満の者は、選挙運動をすることができない。」と定めており、同2項は「何人も、年齢満18年未満の者を使用して選挙運動をすることができない。」と定めています。罰則として、同法239条が1年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金刑を定めています。したがって、18歳未満の者に選挙運動をさせた場合には、その18歳未満の者だけでなく、18歳未満の者を使用した側も処罰されることとなります。
もっとも、公職選挙法第137条の2については、東京地方裁判所令和8年9月25日判決が、憲法21条1項に違反すると判示しました。ただし、判決の結論としては原告らの請求は退けられており、原告側が東京高等裁判所に控訴していますので、この判決は現段階(令和8年10月15日)で確定していません。
また、この判決が違憲と判断したのは、公職選挙法第137条の2第1項だけで、第2項については合憲だと判断しています。つまり、18歳未満の者を使用して選挙運動を行うことについては、現段階においても違法であり、刑罰を科されることとされているのです。なお、地方裁判所が違憲と判断したからといって法律の規定が効力を失うわけではなく、第1項も、法改正がされるまでは効力を有する規定であることに注意が必要です。
4.許される報酬
さて。選挙運動者に対して金銭等を支払った場合には、買収罪になるということを説明いたしましたが、実際に選挙運動をしている方々は全員ボランティアなのでしょうか。
そういう訳ではなく、車上運動員や単なる事務作業を行う選挙事務員に対しては報酬を支払うことが可能で、この点については公職選挙法197条の2に定められています。
しかし、この条文自体、極めて長く細かいものとなっていますし、報酬についての基準等については、政令や選挙管理委員会の定めによって決められる旨が定められていますから、これらの規定について十分に理解できている人間のサポートを受ける必要があります。
報酬を支払ってはいけない協力者に報酬を支払ってはならないのはもちろんのこと、報酬を支払ってもいい方に対する支払いであっても、法律が許容する金額を超えて支払った場合には選挙犯罪に該当してしまうのです。
5.公民権停止
公職選挙法違反で刑に処せられると、刑罰とは別に、一定期間、選挙で投票することも、立候補することもできなくなります(252条)。これを公民権停止といいます。罰金で済んだ場合でも、原則として公民権停止を受けることになります。
| 処分 | 公民権停止の期間 |
|---|---|
| 罰金 | 裁判の確定から5年間(執行猶予の場合は猶予期間中) |
| 拘禁刑(執行猶予) | 猶予期間中 |
| 拘禁刑(実刑) | 刑の執行が終わるまでと、その後5年間 |
| 買収罪などの再犯 | 10年間 |
もっとも、裁判所は、情状によって、判決の中で公民権停止を適用しないことや、停止の期間を短くすることを言い渡すことができます(252条4項)。そのため、弁護活動では、刑の重さだけでなく、公民権停止についての判断も見すえて主張を行うことになります。
6.当選無効と連座制
選挙犯罪が明らかとなった場合、拘禁刑等の刑罰が科されることになりますが、その選挙の当否に影響はあるのでしょうか。
公職選挙法251条は、当選人が選挙犯罪について刑罰を科された場合には、当選を無効とする旨を定めています。
また、同法251条の2は、総括主宰者等の選挙運動の責任者が、特定の選挙犯罪を理由に刑罰を科された場合も、当選を無効とする旨を定めています。
つまり、立候補者自身が選挙犯罪に及んだわけではなくても、当選が無効となる可能性があるのです。
さらに、当選を無効とするだけでなく、5年間、立候補が許されない旨も定められており、このような規定の適用を受けることは、政治家としての人生に致命的な影響を及ぼすことになるのです。
連座制の対象となるのは、総括主宰者、出納責任者、地域の選挙運動を取り仕切る人(地域主宰者)、候補者と意思を通じて選挙運動をした親族(父母、配偶者、子、兄弟姉妹)や秘書、陣営の組織で選挙運動の計画や指揮をした組織的選挙運動管理者です(251条の2・251条の3)。親族、秘書、組織的選挙運動管理者については、拘禁刑以上の刑(執行猶予を含みます)に処せられた場合に連座制の対象になります。
他方で、相手陣営の誘いによって違反行為が行われた場合(おとりや寝返り)や、組織的選挙運動管理者の違反について候補者が違反を防ぐための相当の注意を怠らなかった場合などには、連座制は適用されません。連座制が適用されるかどうかは、刑事裁判が終わった後、検察官が起こす行政訴訟などの中で争われることになります。
7.処分の重さを左右する事情
選挙違反事件では、陣営の中でどのような立場にあったか、自分の判断で行ったのか上の立場の人から指示を受けて行ったのか、買収であれば渡した金額や対象者の人数、回数、組織的に行われたかどうかが、処分の重さに大きく影響します。前科の有無や、事実を認めて反省しているかどうかも考慮されます。
なお、18歳・19歳の人が連座制の対象となる選挙犯罪を犯した場合には、少年であっても、原則として成人と同じ刑事手続で扱われます。
8.選挙犯罪と刑事事件の弁護士
今回は限られた類型の選挙犯罪についてのみ取り上げていますが、選挙犯罪には色々な類型のものがあります。また、どのような立場で関与したのかによっても、逮捕、勾留される可能性や、起訴され得る可能性の大小も大きく変わります。
また、選挙犯罪に関しては、関係者が多く存在することから、通常の場合は、捜査機関が捜査に着手していることについて、被疑者が事前に察知することは難しいのですが、選挙犯罪の場合は察知できる場合があります。
そこで、関係者との間で口裏合わせを行うようなことがあれば、罪証隠滅に及んだということで、逮捕、勾留の可能性がありますし、起訴された後も、保釈が許可されない可能性すらでてきてしまうのです。
選挙違反事件の捜査は、選挙が終わった後に、多くの関係者に対して一斉に行われることが多いという特徴があります。一般的には、警察からの呼び出しや選挙事務所などの家宅捜索から始まり、逮捕・勾留(最長23日間)を経て、起訴又は不起訴が判断されます。取調べの一般的な受け方については取調べについて、逮捕された場合の早期の釈放については早く釈放して欲しいのページで解説しています。
また、金品のやり取りがあったとしても、それが投票の見返りだったのか、正当な報酬や付き合いだったのかなど、趣旨が争点になることがあります。供述調書は一度署名すると後から内容を覆すことが難しいため、署名する前に内容を必ず確認してください。
立候補者との関係では、選挙犯罪について自首をするということは考えにくいかもしれません。他方で、立候補者以外の方との関係では、捜査機関に発覚する前に、自首を検討すべき場合もあります(自首をお考えの方へ)。
口裏合わせというよりも、早期の段階で刑事事件の弁護士に相談することを考えてみてください。特に、選挙犯罪の成否については難しい問題がありますし、故意の問題等もありますから、一部の関係者については犯罪が成立しないということも考えられるからです。
選挙犯罪の成立が争えない場合には、できる限り軽い処分を求めるような弁護活動を考えることになりますが、大々的に報道されているケースにおいても、全ての被疑者が逮捕、勾留されている訳ではないことは分かると思います。不起訴処分で前科が付されずに終わっているケースもあります。
罰金で終わるか拘禁刑になるかだけでなく、公民権停止の期間や連座制への影響まで見すえて弁護活動を組み立てることも重要です。なお、同じ陣営の複数の方から依頼を受ける場合には、利害が対立することがあるため、同じ弁護士がお受けできないことがあります。
諦めることなく、まずは御相談いただければと思います。
9.まとめ
今回は、公職選挙法違反の罰則と、刑罰の後に続く公民権停止や連座制について解説させていただきました。
公職選挙法違反の罰則は違反の種類ごとに定められ、多くは拘禁刑又は罰金です。刑罰に加えて、罰金でも5年間の公民権停止があり、陣営の違反によって当選が無効になる連座制もあります。警察から連絡を受けた方は、取調べの前に御相談いただければと思います。
選挙犯罪に関しては、議員の先生方を対象に解説したページもございますのでご確認いただければと思います。









