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痴漢事件(迷惑行為防止条例違反)の解決実績

痴漢事件(迷惑行為防止条例違反)の解決事例・実績まとめ

① 痴漢行為について示談が成立したことなどを理由に不起訴処分を得られた事例

【事案の概要】
通勤中の電車内で、近くに立った女子高生のお尻を着衣の上から数秒間触ったという痴漢の事案において、東京都の公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反の罪で取調べを受けた後、弁護人として選任されました。

【結果】
被害者の親御さんと示談が成立し、起訴猶予処分を得ることが出来ました。

被害者の方が未成年の場合には、被害者の方本人ではなく、その保護者の方と示談交渉を行う必要があるのですが、ご自身の事以上に御嬢様のこととなると、激しい被害感情をお持ちの方が多くいらっしゃいます。
このような場合であっても、粘り強く交渉することが重要です。本件も、当初は示談に消極的で、加害者の処分が軽くなる可能性のある示談には応じない旨を明言されていたのですが、2か月以上の時間をかけて、最終的には、御依頼者様を許す旨の文言の入った示談に応じていただけました。
その結果、起訴猶予処分(不起訴処分)を得る事が出来ました。

② 同一の被害者に対して繰り返し痴漢行為が行われた事案において、勾留請求を却下させ、示談が成立したことなどを理由に、正式な起訴を回避することができた事例

【事案の概要】
同じ電車を利用していた女性に対して、数か月間にわたり痴漢行為を繰り返した結果、被害者の方が鉄道警察隊に痴漢行為について相談し、鉄道警察隊が電車に同乗することとなり、鉄道警察隊の目前で同種犯行に及んだことで現行犯逮捕された後、ご家族から依頼を受け、弁護人として選任されました。

【結果】

検察官による勾留請求を却下させた後、正式起訴を回避し、略式起訴の手続によって罰金を支払い、事件を終結させることができました。

痴漢行為に対する勾留が認められるケースとして、下着の中にまで手を差し入れるような強制わいせつの事件に加えて、同一の被害者に対して何度も痴漢行為に及ぶようなストーカー的な態様のケースも多く認められます。
このような場合、通常の痴漢行為よりも、特定の被害者に執着していることから、被害者対して接触する危険性が高いことを理由に、勾留が認められてしまうケースが多いのです。
このような場合、通勤経路を変更するだけでなく、出社時間を変更したり、特定の場所まで奥様等と一緒に通勤する等、被害者の方と接触する危険性をできる限り低くするような態勢を整えたうえで、罪証隠滅のおそれがないことを検察官や裁判官に主張する必要があります。

本件においても、通勤経路だけでなく通勤時間や、駅前まで奥様が送り迎えをすることを約束することで、勾留請求を却下していただけました。
結果的には、略式罰金となってしまいましたが、痴漢行為の回数が多く、態様も執拗であったことから、正式起訴を回避することができて良かったと言える事例でした。

③ 痴漢事件において、犯人ではないことを主張した結果、嫌疑不十分を理由に、不起訴処分とされた事例

【事案の概要】
通勤中の電車内において、前に立っていた女性の臀部をスカートの上から触れたという痴漢事案において、埼玉県の迷惑行為防止条例違反の罪で逮捕された後、奥様から依頼を受け、弁護人として選任されました。御依頼者様は、逮捕された当初から、女性には触れていないと一貫して主張されていました。

【結果】
人違いであることを強調し、検察官に対して不起訴を求める意見書を提出するなどの弁護活動の結果、被害者の方と示談することなく、嫌疑不十分を理由に不起訴処分を得る事が出来ました。

痴漢事件の場合、犯人を特定するための核となる証拠は被害者の方や目撃者の証言となります。被疑者の手指に対する微物検査や、被害者の着衣に対するDNA検査等も行われることがありますが、いずれも決定的な証拠とはなりません。微物検査の結果、御依頼者様の手指から、被害者の方の着衣と同質の繊維等が検出されたとしても、御依頼者様の所持していた鞄が被害者の方の着衣と接触した後、御依頼者様が自身の鞄に触れることでその繊維が付着した可能性も考えられるからです。ですから、被害者の方等の証言内容が、極めて重要になるのです。しかしながら、被害者の方の供述内容を知る機会は起訴されるまでないのが通常です。したがって、被害者の方が、御依頼者様を犯人だと特定できた理由については、痴漢だと声をあげられた時の状況から推測するしかありません。

本件においては、痴漢をされた直後ではなく、電車が駅に到着して、ドアが開く頃になって被害者の方が声をあげたという事実がわかりましたので、それまでの間に真犯人と御依頼者様を取り違えた可能性を強く強調することができました。
痴漢事件において、罪を争う場合には、痴漢だと特定された当時の状況が肝となることが多いことを実証する事案だったと言えます。

④ 痴漢事件について、罪を否定しながらも、被害者の方との示談をまとめたことによって、不起訴処分を得ることが出来た事例

【事案の概要】
通勤中の電車内において、付近に立っていた女性の臀部を着衣の上から数秒間触れたという痴漢事案において、東京都の公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反の罪で取調べを受けた後、御本人から御依頼を受け、弁護人として選任されました。

【結果】
御依頼者様は、女性の身体を意図的に触れるようなことはなかったと主張されていました。

そこで、事実については否認したまま、検事に対して示談を打診し、被害者の方と示談をまとめたことで、起訴猶予処分を得ることができました。痴漢事件については、被害者の方や目撃者の証言が重要になります。一方で、裁判になる前に、被害者の方の供述内容を知ることは出来ませんし、被害者の方が意図的に嘘の供述をするケースは極めて限られています。痴漢事件の被害者として警察官に対して被害申告を行った場合、御依頼者様が有罪であることを証明するための核となる証人として被害者の方を取り扱いますから、その事情聴取は綿密に行われます。

その結果として、被害者の方も警察に協力することで、仕事を休まなければならないなどの不利益を被ります。ですから、示談金の詐取を目的としているような極めて例外的なケースを除いて、被害者の方が全くの虚偽供述を行うということは希で、被害者の方が誤った被害申告をするのは、犯人を取り違えているだけで、実際に痴漢の被害に遭われたこと自体は真実であるケースが多いものといえます。
このような場合、被害者の方は意図的に虚偽の供述を行っている訳ではありませんし、被害者の方からすれば御依頼者様が痴漢の犯人であると思い込んでいますから、供述内容も相当に具体的なものになります。
したがって、御依頼者様が無罪を一貫して主張しているとしても、捜査機関が被害者の方の証言を信用して、示談がまとまらない場合には起訴に踏み切るということも十分にあり得ます。

本件においては、御依頼者様は無罪を主張しておりましたが、裁判になることを回避するために、示談についても進めて欲しい旨の依頼を受けましたので、被疑事実については否認を続けたまま、被害者の方と示談をまとめることができました。
否認しつつも示談をすることについては、矛盾しているようにも感じますが、起訴された場合には有罪率が極めて高い裁判の手続を受けることになりますから、有罪判決を受けるリスクを回避するために、示談交渉を平行して行うことが合理的な場合も多く認められるのです。

⑤ 痴漢の前歴のある方による再度の痴漢行為について、再犯防止策等を具体的に主張することで、再び起訴猶予を得られた事例

【事案の概要】
通勤中の電車内において、付近に立っていた女性の臀部を着衣の上から掌で数秒間触れ続けたという事案において、東京都の公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反の罪で取調べを受けた後、御本人から依頼を受け、弁護人として選任されました。御依頼者様には過去にも同種の事案で取調べを受けた経験があり、その時には示談が成立したことなどを理由に起訴猶予処分とされておりました。

【結果】
被害者の方と示談を成立させたことに加えて、再犯防止のために、専門機関の治療を受けることを誓約し、結果的に再度の起訴猶予処分を得ることができました。

痴漢事件の場合、示談がまとまらない場合には、初犯であっても罰金刑を科されることが多く認められます。また、過去に同種の事案についての前科・前歴がある場合には、前刑よりも重い処分を科されることが多く、示談がまとまったとしても、罰金刑を科されるケースが多いです。ですから本件においても、示談が成立したからといって、起訴猶予処分の可能性が高いものとは言えず、略式罰金処分の可能性が高く認められる事案でした。そこで、被害者の方との示談を成立させた事に加えて、再度痴漢行為に及んでしまった原因や背景について、御依頼者様と御家族にしっかり話し合っていただいた上で、専門機関の治療を受けることとなりました。
専門機関の治療を受けることについては、常にお勧めしている訳ではありません。御自身だけの力では再犯を防ぐことができないということを自白しているのと同義になるからです(治療を受けていただくことは構いませんが、そのことを捜査機関に常に強調すべきではないということです)。

ですから、本件においても、専門機関による治療を受ける必要性について、御本人と御家族にしっかりお話いただき、弁護人も一緒に検討させていただきました。医療機関の治療を受けることになった経緯に加えて、医療機関による治療によって、痴漢事件の再犯を防ぐことができることを詳細に説明し、検察官の理解も得られたことで、再度の起訴猶予処分を得ることができました。

⑥ 痴漢事件において、加害者を許さない旨を明言していた被害者の方との関係で、宥恕文言に代わる文言をいれた示談を締結し、起訴猶予処分を得られた事例

【事案の概要】
通勤中の電車内において、御依頼者様の前に立っていた女子高生の臀部を、着衣の上から数駅間に渡って触れ続けたという事案において、千葉県の公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反の罪で取調べを受けた後、御本人から依頼を受け、弁護人として選任されました。被害者の方の保護者と示談交渉を行う事になったのですが、賠償金については受領して頂けそうであったものの、御依頼者様を許すことは考えていらっしゃらないようでした。

【結果】
被害者の保護者の方と示談をまとめ、結果的に起訴猶予処分を得る事が出来ました。

示談がまとまることによって、起訴猶予処分を得られる理由は、大きく分けて3つ考えられます。示談金を支払う事によって経済的制裁を受けたものといえること、示談金を被害者の方にお支払いさせて頂く事によって被害者の方の被った精神的苦痛が経済的には回復されること、そして、被害者の方にお許しいただけることです。
経済的制裁に関しては、示談金としてではなく、贖罪寄付として被害者支援団体等に寄付することでも同じ効果を得られますが、贖罪寄付の場合には、残りの2点をカバーすることができません。
被害者の方と示談をまとめられない場合に、示談には応じないものの、賠償金については受領する意向がある場合、賠償金を支払うだけでも、被害者の被った損害を経済的に回復させることは可能ですが、被害者の方にお許しいただけたことにはなりません。
起訴猶予処分は検察官の裁量で行うものですから、検察官としても、被害者の方が被疑者を許していないにも関わらず、示談がまとまったことを理由に起訴猶予処分とすることには躊躇を感じるようです。

本件においては、何度も弁護人が被害者の方のご両親と面談を行い、示談交渉をしましたが、示談書の中に被疑者を許す旨の文言は入れたくないという意向は最後まで変わりませんでした。そこで、被疑者を許すという文言ではなく、「厳罰を望まない」など、緩やかな表現に代えて示談に応じて頂く事になりました。安易に示談の成立を諦めて、賠償金のみを支払うのでは、弁護人としてやれることを全てやりきったことにはなりません。本件も、少しでも御依頼者様に有利な内容の示談をまとめるために努めた結果、起訴猶予処分を得られた事例といえそうです。

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