窃盗事件の解決実績|ダーウィン法律事務所 刑事事件専門サイト

ご家族・ご友人が逮捕・起訴されてしまったら、すぐにお電話ください!

0120-845-018

受付時間:7時~23時(土・日・祝日も受付)

初回電話
相談無料
守秘義務
厳守
東京 埼玉 神奈川 千葉

窃盗事件の解決実績

窃盗事件

① 複数の万引き前科があり,保護観察付執行猶予期間中に,
  再度万引きに及んでしまった窃盗の事案において,
  クレプトマニアに罹患していることなどを理由に
  不起訴処分(起訴猶予処分)を得られた事例

【事案の概要】

過去にコンビニエンスストア等において食料品を万引きしたことで罰金等の刑に科されていた御依頼者様が,万引き行為によって保護観察付きの執行猶予判決を宣告された後,執行猶予期間が経過する前に,書籍を万引きしてしまったという事案において,窃盗罪で逮捕された後,御父様から依頼を受け,弁護人として選任されました。
御依頼者様は,過去に裁判を受けた際にもクレプトマニアについての治療を受けていることを主張しておりましたが,治療を継続しておりませんでした。

【結果】

クレプトマニアに罹患していることに加え,クレプトマニアの治療を継続して受けることのできる環境が整備されていることを強調し,検察官に対して起訴猶予処分とすべきことを働きかけた結果,検察官も弁護人の意見を聞き入れ,起訴猶予処分を得ることが出来ました。
執行猶予期間中に犯罪行為に及んだ場合,再び執行猶予付きの判決を得ることは極めて困難です。また,その執行猶予に保護観察が付されていた場合,法律上、執行猶予を付すことが出来なくなってしまいます。したがって,起訴されてしまった場合には,罰金刑の判決を宣告してもらう以外に,服役を避ける方法は残されていないことになります。ですから,本件のような場合には,捜査段階において検察官に不起訴処分としてもらう必要性が強く認められるのです。
しかしながら,執行猶予付きの判決を言い渡されているにもかかわらず,そのことを認識して,再度意図的に犯罪行為に及んでいる訳ですから,前刑よりも厳罰を科すのが通例です。本件においては,御依頼者様がクレプトマニアに罹患しており,万引行為に依存していることから,再度の万引きに及んでしまったのであって,遵法精神や反省の気持ちがないことを理由とするものではないことを強調することで,前刑よりも寛大な処分を得ることができました。
クレプトマニアとは病的窃盗癖のことです。しかしながら,クレプトマニアに罹患していることを理由に,責任能力が否定されるのは極めて例外的です。したがって,裁判になった場合には無罪とならない可能性が高いことを前提に,不起訴処分を求めなくてはなりません。そのためには,クレプトマニアに罹患しているだけでなく,その治療によって更生が可能であることを,相当の資料をもって検察官に働き掛けなければなりません。
本件においては,担当の医師や両親に加えて,担当の保護司にもご協力いただき,検察官にも更生環境が整備されていることを確認してもらうことで,起訴猶予処分を得ることができました。

 

② 友人と長期間に渡って行っていた車上荒らしについて,
  黙秘権を行使することにより,処分保留の上で釈放された後で求令状起訴された事案
  
において,起訴されたすべての被害者との関係で示談を成立させ,
  
執行猶予付きの判決を得られた事例

【事案の概要】

友人と共に半年以上もの間,金銭目的で車上荒らしに及んでいた御依頼者様が,共犯者であった友人が逮捕されたことに伴い,窃盗罪で逮捕された後,御家族から依頼を受け,弁護人として選任されました。

【結果】

黙秘権を行使したことで,勾留満期に処分保留の上で御依頼者様を釈放させることができました。その後,共犯者の供述が得られたことなどから起訴されてしまいましたが,起訴された事実の被害者の方と示談を成立させ,最終的には執行猶予付きの判決を得ることが出来ました。
本件では,共犯者が最初に逮捕されました。一方で,御依頼者様は盗品を保管しておらず,被害品から犯人として特定されることはありませんでしたが,共犯者の方と一緒に行動を共にしていたことが防犯カメラ等で明らかとなっていたため,逮捕されてしまいました。
このように,複数の余罪がある場合には,捜査機関の取調べに対して供述することで,余罪が多く立件されてしまう可能性がありますから,基本的には黙秘権を行使すべき事案といえます。本件においても,その結果,一時的には証拠が十分に集まらなかったことを理由に,勾留満期で御依頼者様を釈放させることができました。
結果的には,共犯者の供述によって求令状起訴されてしまいましたが,一時的にでも釈放させることができたことで,その間にご両親の指導・監督の下で生活させることができ,更生環境を整備することができました。それに伴い,罪証隠滅や逃亡のおそれがないことを裏付ける生活環境も整備することができましたので,共犯者がいる事件であったにもかかわらず,起訴された直後に保釈を許可していただくことができました。保釈決定に対して,検察官が不服を申し立てましたが,その不服申し立て(準抗告)に対しても,弁護人から意見書を提出し,検察官の準抗告は棄却していただけました。
また,黙秘権を行使したこともあって,限られた事実のみで起訴されたこともあり,被害者の方全員と示談を成立させることで,執行猶予付きの判決を得ることが出来ました。

 

③ 転売目的でコンビニエンスストアから高価な商品を万引きしていたという窃盗の事案において,
  共犯者との主従関係等を理由に,審判不開始を得られた事例

【事案の概要】

友人と一緒に転売目的でコンビニエンスストアから,衣料品等の高価な商品を万引きしていた御依頼者様が,その日に立ち入った数件目の店で店員に見つかり,窃盗罪で現行犯逮捕されたという事案において,御父様から依頼を受け,弁護人として選任されました。
御依頼者様は,現行犯逮捕された際に,他の店で盗んだ商品も所持しており,他の余罪との関係でも立件されてしまう可能性の高い事案でした。

【結果】

逮捕直後から転売行為を担当していた友人の存在について隠さず供述したことで,逮捕されていない共犯者が存在する事案であるにもかかわらず,勾留請求を却下していただきました。その後,特定されている被害店舗全てとの関係で示談を成立させ,結果的に審判不開始によって事件を終了させることができました。
本件における御依頼者様は未成年でしたので,少年法が適用される事案でした。少年事件においては保釈の制度がありません。鑑別所に送られてしまうと,相当期間学校に出席することができませんので,警察署から学校に通知がなされない場合であっても,出席が出来ないことなどから,学校に事件が知られてしまう可能性があります。
ですから,できる限り速やかに身体を釈放させることが肝要になります。また,特に少年事件においては,事態の重大さを理解することが出来ず,友人でもある共犯者の存在を捜査機関に伝えることに格好悪さを感じることなどから,共犯者である友人を庇うようなことが成年の事件よりも頻繁に見られます。弁護人としては,早期に少年からの信頼を勝ち取り,共犯者を庇うことによるデメリットを説明してあげる必要があります。本件においても,検察官は共犯者が存在することなどから勾留を請求したのですが,適切な初動対応によって勾留請求を却下させることができました。
その後,家庭裁判所に送致された際も,そのような反省の態度が評価されたことに加え,示談が成立していることや,友人との共犯関係について従属的なかかわりであったことを裁判所にご理解いただき,審判を行うことなく,事件を終結させることができました。

 

④ 一時旅行中の外国籍の御依頼者様による窃盗の事案について,
  共に来日した友人らと共に帰国させることを誓約させ,
  示談未成立の状況で勾留満期日に起訴猶予処分を得られた事例

【事案の概要】

観光目的で数人の友人と共に日本に旅行にきていた御依頼者様が,日本の衣料品店においてシャツを万引きしたことで,窃盗罪として現行犯逮捕された後,一緒に来日されていた御友人の依頼を受け,弁護人として選任されました。 

【結果】

一時旅行者であり,日本で引き続き生活する意思がなく,日本法による刑罰を科す必要性が低いことに加え,釈放日に帰国させることを誓約することで,勾留満期日に処分保留の上で釈放していただき,後日,不起訴処分(起訴猶予処分)を得ることが出来ました。
万引き等の窃盗罪は財産犯に分類されます。そして,財産犯における検察官の処分は,示談などによって被害が回復されているかどうかが重視されることになりますから,示談の成否が極めて重要になります。
しかしながら,大規模チェーン店等については,万引き行為に厳しく対応するため,示談交渉に一切応じないことを会社として決めている場合があります。本件においても,弁護人が被害店舗まで実際に赴き,示談のお願いをしましたが,会社の方針として示談には応じていないことを理由に,示談を断られてしまいました。
処分の軽重を決めるための重要な活動が不調に終わってしまいましたが,このような示談を成立させられなかった事案においてこそ,不起訴処分を得るために,どのような弁護活動ができるのかについて,弁護人の経験や能力,熱意の差が出るものと言えます。通常の場合は,本人の反省の情や両親による監督状況が整備されていることについて,単なる供述だけでなく,その供述を裏付ける資料とともに,検察官に不起訴を求めることになろうかと思います。
本件においては,御依頼者様が日本において生活する意思を有しておりませんでしたので,日本において刑罰を科す必要性や,釈放と同時に帰国することを誓約させ,その裏づけとして航空券や身柄引受人となる友人の身柄引受書も提出したことで,起訴猶予処分としていただくことができました。
罰金処分を科された場合,御依頼者様は罰金を支払えるだけの資力を有しておりませんでしたから,労役場に留置される可能性もありました。早期に母国に戻ることができ,母国でお待ちの御家族にも安心していただけました。

 

⑤ 遊園地の土産物屋から転売目的で多数の商品を窃取していたという窃盗の事案について,
  再逮捕を防ぎ,執行猶予付きの判決を得られた事例

【事案の概要】

著名な遊園地におけるキャラクターグッズを窃取するため,日常的に遊園地敷地内の土産物屋で万引きを繰り返していた御依頼者様が,土産物屋の職員に犯行現場を現認されたことで,窃盗罪の被疑者として現行犯逮捕されたという事案において,御父様から御依頼を受け,弁護人として選任されました。

【結果】

御依頼者様は複数の店舗から大量にキャラクターグッズを窃取しており,再逮捕の可能性も十分に見込まれていたのですが,再逮捕されることなく,最初に逮捕された被疑事実のみによって起訴され,1回結審で執行猶予付きの判決を得ることが出来ました。
転売目的で窃盗を行う場合,直ちに被害品の転売先が決まる訳ではありません。ネットオークション等を用いる場合には,落札者が決まるまでの間は,商品となる被害品を,どこかに保管しておく必要があります。本件においても,御依頼者様の部屋の中からは100点を越えるキャラクターグッズが発見されていました。
このような場合,保管態様等から,御自身の趣味でキャラクターグッズを所持していたとは認めにくく,そのすべてが被害品であるものと推認されてしまいます。
しかしながら,被害品が被害店舗と結びつかない限りは,窃盗罪の被害品と扱うことはできませんし,裁判の際に,余罪としてそのような証拠が提出された場合には,そのような捜査報告書を証拠と扱うことに安易に同意するべきではないでしょう。
一方で,捜査段階においても,他の被害品に対する窃盗罪を理由に再逮捕される危険性を出来る限り小さくするように,取調べに対してアドバイスを行う必要があります。
本件においても,適切な弁護方針によって,可及的速やかに執行猶予付き判決を得ることができた一例ということができるでしょう。

 

⑥ 詐欺罪によって執行猶予付きの判決を宣告された後,その執行猶予期間中に,
  コンビニエンスストアにおいて食料品を万引きしてしまったという窃盗の事案について,
  再度の執行猶予付き判決を得られた事例

【事案の概要】

詐欺罪によって,懲役3年執行猶予5年の判決の宣告を受けた御依頼者様が,その判決宣告から1年足らずの間に,コンビニエンスストアにおいてスナック菓子を万引きしたことで,窃盗罪の被疑者として現行犯逮捕されたという事案において,御父様から御依頼を受け,弁護人として選任されました。

【結果】

前刑にかかる判決宣告を受けた後,御依頼者様なりに生活を立て直すことができていたことや,前刑との罪質の違いを強調し,刑法の理念等についても強調して執行猶予付きの判決を裁判所に求めた結果,弁護人の意見が聞き入れられ,御依頼者様には再度の執行猶予を付する判決をいただくことができました。
執行猶予期間中は,再び罪を犯すことがないように真面目に生活することが求められますし,その旨が判決宣告の際に裁判官から説明されます。その際には,再び罪を犯した場合には,刑務所に服役する必要がある旨も説明されます。
車の運転や酔余の上での犯行等,情状に酌むべき事情がある場合には,執行猶予期間中の犯行であっても,略式罰金処分や再度の執行猶予付きの判決によって,寛大な処分をいただける場合がありますが,本件は万引きの事案ですから,御依頼者様が意図的に犯罪行為に及んだものであることは明らかであり,前刑の際に執行猶予を付していただけた裁判所に対する裏切り行為とも言えますから,厳罰が予想されます。
このような事案においても,執行猶予を諦めることなく,熱意を持って弁護にあたった結果,再度の執行猶予判決を得ることができました。そのために,前刑後の生活状況について具体的に立証する等,ご依頼者様に有利な情状を適切に立証したことに加えて,刑法が段階的処遇の理念に沿って立法されたものであることについて弁論において詳述しました。
刑法の理念等,抽象的な主張は,具体的な事案に即して主張できなければ,単なる抽象論として裁判所に聞き入れてもらえません。しかしながら,具体的な事実関係に沿って主張することによって,説得力を持つ場合もあるのです。本件においても,そのような理念に基づく主張が説得力を持った結果,弁護人の主張を聞き入れてもらえた一例ということができるでしょう。

関連する記事